ハメハメハ

子供が生まれたとき知り合いにいただいた音の出る本。
ボタンを押すとハメハメハ大王やうさぎのダンスを
明るい声のお姉さんが歌ってくれる。
KC3D0364_1_1_1.jpg
 
物心つかないうちから大好きで
どんなに泣いていてもこれを聴くと泣きやんだりしたものだ。
自分でボタンを押せるようになってからも
夢中で遊んでたっけ。
六つのうたをボタン早押しでミクスチャーさせる手腕は
さながらDJのようでした。
 
昨夜のことです。
4歳になった娘が、
久しぶりに「アイスクリームのうた」を聴きたくなったらしく、
妻がこの本を発掘してきました。
本人はこの本の存在自体忘れかけていたようですが。
久々に聴く歌に合わせて一緒に歌ったり、
音がでるところに耳をくっつけて
「すっごい聴こえる」とかほざいたり、
かなり夢中になって遊んでいました。
「赤ちゃんの頃から大好きだった」と言ったので、
愛着が沸いたというのもあるのでしょう。
 
突然音が聞こえなくなりました。
おやと思ってそちらをみると、
子供は懸命にボタンを押しているのです。
しかし音がでない。
いやな予感がしました。
 
中の単4電池を2本入れ替えたのですが、
やはり音はでません。
子供はなんともいえない頼りなげな表情をしています。
これは・・本当のことを言わなければいけないんだな、
と思いました。
 
「このおもちゃは寿命って言ってね、
もうバイバイするときが来たんだよ。
今までいっしょに遊んでくれてありがとうだね。」
 
ものっすごい大泣き!
この一年くらいで一番の大号泣!
壊れたことは理解できた、でも受け入れられない。
だって大切なものとのお別れなんて、
初めての経験だから・・・
 
目は真っ赤になって、僕や母親に抱っこされて・・
「お父さんもお母さんもね、
こうやっていろんなおもちゃとバイバイしてきたんだよ。
お父さんなんか残ってるのはこの剣玉くらいかな」
僕は小さい頃使ってた剣玉を、子供にあげているのです。
 
心を落ち着かせるために好きなアニメを見せて、
僕も付き合いました。
「●●(子供の名前)が大きくなっても残るのはお人形」
と子供がつぶやきました。
横にはたくさんのぬいぐるみ達・・
 
こうやってさまざまな出会いと別れを繰り返して、
大人になっていくんだね。
そんなことを考えながら、
まだうるんでいる瞳を横からそっと見つめました。
 
今朝のことです。
「昨夜は大変だったな・・」
などと思いながら歌の本から新しい電池を抜こうとして
ふと気がつきました。
「あれ?電池の向き逆じゃね?」
 
そうです。僕はプラスとマイナスを逆にしていたのです。(オイ)
いや正確には子供に練習させようと思って
子供に入れさせたのですが。
でも向きを指示したのは間違いなく僕(オイオイ)
 
電池をひっくり返してボタンを押すと
明るいお姉さんの声。
「♪みなみの島の大王は~」
 
うわあっ、あの涙、全部無駄!
無駄無駄無駄ー!
やっべえ・・



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